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最後のがやりたかっただけシリーズ


光がある
光が離れた場所にある
それが前にあるのか後ろにあるのかはわからない
ただ、離れた場所に光がある

正午。多くの人が仕事から一時的に解放され、社内ではのんびりとして空気が流れ始める時間である。
しかし、この部屋だけは例外であった。
スーツを着た男が3人、並んで座っている。
各々、顔には皺を刻みながらもスーツには1つもそれがなく、目は希望を探しながらもどこかあきらめている。
その中の一人、人事部長の柏木は大きな溜息をついた。
経営が悪化した会社を立て直すには新しい発想と活力が必要だ。しかし、今日面接した希望者からはまだそのような人材は見つからない。皆、自らのプライドを守るためにブランド目当てで申し込んだ者がほとんどであった。
左右の面接官は危機感がなく、左の土井は欠伸を、右の西野は伸びをしている。
ノック。次の入社希望者が入ってきたようだ。

「失礼します」
言葉とともに入室。眼鏡をかけた小柄な青年だ。スーツを着なれていないのか少し動きがぎこちない。
礼と挨拶が同時に行われていたため、土井が減点対象にマークする。
着席を促し西野が最初に決められた質問をした。
「希望職種と理由を教えてください」
青年は困ったような顔をした。最近の希望者はこのような質問でも答えられない者が多く、フォローに慣れている柏木が声を出そうとしたとき、青年の口が開いた。
「しょくしゅ…ああ触手は軟体動物から植物まで何でもいけます!
「い、いや。生物学的な触手の話じゃなくて」
とうめくように柏木はフォローする。モンスターなのは面接官ではなく希望者であるというのが最近の通説である。
「ああわかってますよ。触手はメルヘンです。世界樹のあのねシリーズとかいいですよね」
「何になりたいかと聞いているんです!」
と西野が再度質問。早く話をまとめて面接を終わらせるつもりである。やる気がないなりに役には立つ。
青年はしみじみと自分の考えを述べる。
子供のころは触手になりたかったなぁ

これもまた一つの世界のお話。
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